24時間、ダメージを蓄積しない【髪内部の空洞化を防ぐ知識とケア】
オーガニックカラー専門店 Colorista(カラリスタ) 代表 宮口 博志×P.G.C.D.代表 野田 泰平[パート3]
パート1、パート2に引き続き、オーガニックカラー専門店Colorista(カラリスタ) 代表 宮口 博志さんから美しい髪を維持するためにできることを教えていただきます。
髪は肌と違い、ダメージを受けると元に戻りません。今回は髪の根本の健康的な部分を毛先まで維持するために、髪内部のタンパク質流出を抑える方法を掘り下げます。
髪の内部が空洞化するのはなぜか
野田泰平(以下、野田)
前回のキューティクルのお話、大変勉強になりました。
続いて髪内部の空洞化についておうかがいします。キューティクルのお話の復習も兼ねて教えていただけますか?
宮口博志(以下、宮口)
基本的に髪内部を保護するキューティクルが弱くなると中のたんぱく質が外へ流れやすくなります。普段のシャンプーでも流れ出しやすくなりますね。
野田
キューティクルが剥がれることによって中の栄養素もどんどん流れ出て、最終的には髪の中心にもダメージを与えてしまうと。皮膚だったら傷ついても修復されるけれど、髪は修復されることはないですよね?
宮口
そうですね。自然にもとに戻ることはないです。
野田
自然に戻ることはないにしても、ケアの仕方はあるのでしょうか?
宮口
一般的なことを言えば、トリートメントやコンディショナーで髪をコーティングして、外的要因から守るのが一番だと思います。
野田
内側から再生するのは難しいと。
宮口
そうですね。再生はできないけれど補充するというか。中身が崩れるのを抑えるためにできることをするのがケアの考え方の1つにあるんじゃないかと思います。
髪をさらに傷つけないために
野田
髪は基本的に日々壊れていくものとすると、今以上に壊さないことが重要だと思います。どうすれば髪を守り続けられますか?
宮口
髪が傷つく外的要因のなかで、美容院でのパーマ、カラーも要因の1つです。できるだけダメージの少ない薬剤を選ぶのは手段として挙げられます。
僕が美容師として働き始めた35年前を振り返ると、施術内容は基本的に変わりませんが、ソフト面でものすごい進化をしているんです。最近はロングヘアーの方でも、毛先が割れるほど枝毛になっている方ってあまり見かけませんよね。僕がアシスタントをしていた頃は、カット後のブローで気づいた枝毛をアシスタントがカットしていました。
今、そんな場面はほとんどありません。それだけ使う薬剤の質が良くなってきていると思います。家庭用のシャンプーからサロンで使うパーマ液、カラー液もです。だからこそ何を選ぶのかが重要になると思うんですよね。
野田
日々の生活、行動にも同じことが言えそうですね。食事も食べる量や回数は同じでも、何を食べるのかで体に与える影響が変わります。髪も日々の洗髪は同じ行為ですが、何を使って行うのかで全然違うということですね。
宮口
その通りだと思います。
睡眠中は髪と肌が再生するエンジェルタイム
野田
ちなみに、僕も日常で気になることのひとつに「寝る」という行為がありまして。夜、シャンプーしてアウトバスにしっかりケアして寝ますよね。起きている間の髪はそれほど動かないけれど、寝ている間は枕に髪の毛が接して、寝返りで頭がうごくと擦れあうと思うんです。これって、髪へのダメージが結構大きいんじゃないかと。
どんなものにも摩擦ってすごく悪いイメージがあるので、寝ている間は髪にとって危険な時間帯の1つだと思う。宮口さんはどう思われます?
宮口
それ絶対ありますね。特に、夜シャンプーして半乾きのまま寝てしまうのは良くない。前回もお話させていただいたと思うのですが、髪が乾いた状態ではキューティクルもしっかり閉じて固定されています。濡れてふやけた状態で擦れあうとダメージになりやすい。夜シャンプーする方は必ずしっかり乾かして寝たほうがいいと思います。
野田
肌も同じで、髪も日中はスタイリング剤とかつけていらっしゃる方が多いと思うんですね。ただ、朝シャンプーされる方は、夜、髪を洗わないまま寝ちゃうじゃないですか。そうすると、髪に残ったスタイリング剤が肌について肌荒れを起こすことがあるんですね。すごく気にかけて洗顔して良い美容液を使っていたとしても結果的に荒れてしまう。
肌と頭皮のことを考えると、夜の洗髪・洗顔をお客様におすすめしています。
頭皮ケアや毛根に栄養を与えるなら、せっかくのエンジェルタイムに備えて夜に洗髪するというのはすごく大事だと思います。それが結果的に、健康で丈夫な髪を生み出すというのが僕の持論です。
宮口
なるほど。それは僕も知らなかった。勉強になります。
抜け毛と切れ毛を避けるブラッシング
野田
特に髪の長い方は、ブラシに髪の毛がごっそりついてしまう経験があるかもしれません。そんな悩みを持つ方は、どうやって抜け毛を軽減すれば良いのでしょうか?
宮口
髪が抜けるのは外的要因だけとも限らないんですね。髪は1日数十本、必ず自然と抜けてしまうもの。特に髪が長い方はブラシに絡む量が多くて驚かれるけれど、短い方はおそらく床に落ちていて、気づいていないんですね。
食事や無理なダイエットでも抜けることはあると思うので、抜け毛を減らす方法は一概にちょっと言いづらいかなと思います。
野田
抜け毛もそうですが、切れ毛に関してはどうでしょう。髪内部のタンパク質が流出することで切れやすくなりますか?
宮口
そうですね。特にブリーチした髪は、こう突っ張っただけでブチッと切れてしまうこともあります。ある程度のカラーやパーマはブラッシングで切れてしまうことはそんなにないと思うけれど……。一番切れ毛が起こりやすいのは、髪が絡まった状態で無理にひっぱったときですね。
髪を内部から補修する乳液「オー ロジエ」
野田
最後になりますが、せっかくですのでP.G.C.D.の新商品の話をさせてもらってもいいです?
2023年3月31日にP.G.C.D.から発売した髪の乳液、「オー ロジエ」というプロダクトがあります。髪の乳液というと、あまり聞いたことがないコンセプトかもしれません。開発から発売まで5年くらいかかった商品なんですよね。
体への負担が少ないオーガニック素材を使い、ヨーロッパのオーガニック認証「COSMOS(コスモス)認証」を取得していまして。オーガニックカラーと同じ思想で、使う成分を選んでいます。
野田
これは寝ている間、髪が受けたダメージを補修し、「そろそろ切らなくちゃ……」と思う髪質になるのをできる限り先に伸ばすことができます。シャンプーした後、半乾きの髪になじませブローし就寝すると、目覚めたときに髪のツヤと手触りの違いに気づいていただけるはずです。
野田
モニターのみなさまにお試しいただいたところ、「髪のまとまりが変わった」、「ベタっとしないのに、髪の指通りもいい」などのお声をたくさんいただいて。なかには、「これまで肩にかかるくらいで切っていた髪だけど、もう少し伸ばせそうだ」と、笑顔でおっしゃっていただいたお客様もいらっしゃいました。
髪も肌も、自分の目で見たときにいろいろな印象というか、気持ちに変化をもたらしますよね?鏡で自分の髪を見たときに、前向きで明るい気持ちになってもらえたら……。その思いを込めて作ったプロダクトです。
宮口
容器も丸みのある形で、 色もかわいいですよね。
野田
ありがとうございます。中身もピンク色なんですよ。それは着色したわけではなく、オーガニック成分がもつ色です。髪に優しく、内側に浸透します。
インバスのトリートメントは洗い流しますが、「オー ロジエ」はその必要がないので時短にもなりますし、髪を長く維持するプロダクトだと思います。ぜひ多くの方にお試しいただけたら嬉しいです。
今回も宮口さんから、髪の構造の話から向き合い方、自分の髪を大切にする生き方まで教えていただけたと思います。本当にありがとうございました。
宮口
ありがとうございました。
野田
下記の店舗情報にリンクを掲載していますので、カラリスタのホームページをご覧いただき、オーガニックカラーを体験していただけたらと思います。
執筆:ふじね まゆこ
店舗情報
Colorista(カラリスタ)
〒108-0072
東京都港区白金2-1-1パセオ三光坂208
P.G.C.D.のヘアケア
オー ロジエ
お風呂上がりに塗って乾かすだけで、髪にツヤ・ハリ・コシを与える乳液。COSMOS(コスモス)認証をクリアした天然原料で髪にやさしくアプローチします。トリートメント、コンディショナーも不要。サロンで仕上げた髪の維持に。ウッディ×ほのかな花々が香るエレガントな香り。
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セロム ドール
スタイリングにも使える、洗い流さないトリートメント美髪液。スタイリング、紫外線ケア、集中リペア、トリートメントの4役をこの1本で発揮します。
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