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腸内環境をよくする発酵食品。【ゴミを出すだけでなく、栄養の吸収がセットで大切に】

味噌ソムリエ 床 美幸×P.G.C.D.代表 野田 泰平[パート2]

口から入る食べ物に気を使っても、しっかりと栄養を吸収し、不要なものを出していかないと、健康は縁遠いものになってしまいます。そのためには、腸内環境を整える必要があり、最近では「腸活」が注目されています。発酵食品をはじめとする「腸活」に効果的な食生活について、味噌ソムリエで発酵に関するYouTubeを運営している床美幸さんに伺います。
(対談のパート1はこちら

■対談参加者プロフィール
素直な力株式会社 代表取締役女将 味噌ソムリエ
床 美幸
大阪府出身。同志社大学卒、電機メーカーに勤務後、2003年、Web系セミナー&人材サービス会社を創立。2016 年3 月に代表取締役を退任。20代に自ら経験した数回の入院生活に加え、人材サービス事業展開中に痛感した体調不良の人がいかに多いかという現実に触れたことがきっかけとなり、元気の源である健康的な食事を提供し、働く人々を応援していきたいと決意。2016 年3 月、「MISO POTA KYOTO」を開業し、素直な力株式会社 代表取締役に就任。「食べ物から人を元気にしたい」という想いを「みそポタ」を通じて京都から日々発信中。
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株式会社 ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン 代表取締役CEO
野田 泰平
1979年福岡県生まれ。2010年に株式会社P.G.C.D. JAPANを設立。「年齢を美しさに変える人」を増やすため、スキンケア・スカルプケアの商品を開発、販売。また、2019年にはホールディングス会社である株式会社JBI GROUPを設立。企業理念『Pay forward』を掲げ、“世界を幸せにする人を増やす”という使命のもと、サスティナブルな商品、サスティナブルな事業を創造し、社会と未来に貢献する。

「飲む点滴」と言われる甘酒でも、飲むタイミングを選んでます

野田泰平(以下、野田)
前回は、発酵がエコであるというお話から、味覚の大切さまで伺いました。自然に近い暮らしをしていると、「美味しい」は「美しい」につながるのだと感じています。

本来、その人の生き方が美になっていくはずで、それこそが日本の美であると常々思っています。自分が美味しく感じる味と、健康に良いものを美味しく感じるための生き方に、親和性があると感じました。

引き続き、発酵の話をお伺いしたいのですが、健康を語るときのキーワードのひとつ「血糖値」は、発酵食品とつながるものがあるのでしょうか?

床美幸(以下、床)
発酵食品でも血糖値を上げるものもあるし、上げないものもあります。

野田
上げるものはどんなものがありますか?


たとえば甘酒。「飲む点滴」と言うが如く、吸収が早いんです。ミネラルをはじめとして栄養が豊富なのですが、私が甘酒をいただくと血糖値は相当上がります。血糖値チェッカーを使った時、すぐに数値に出ました。

体質によるとは思いますが、私の意見としては、甘酒は空腹時には避けた方がいいと思っています。

野田
逆に、血糖値が上がらないものもありますか?


例えば、糖質の少ない納豆は上がらないでしょうね。プレーンタイプのヨーグルトや、チーズなども。また、味噌は米麹が多い白味噌より、豆味噌が上がりにくいと思います。

発酵食品で体内ゴミを掃除

野田
発酵食品は体にどんないい影響がありますか?


発酵食品が体にいいと言われている理由のひとつに、腸内環境を整えるということがあります。私の理解では、菌を食べてもほとんど消化の過程で腸に届く前に死んでいると思っています。
でも、もともと腸には「いい菌」がいるので、その菌たちにご飯を与えて活発にする方がよいと思っています。その観点で、「発酵食品」や野菜などの「食物繊維」「オリゴ糖」がいい仕事をすると言われています。

一方で、発酵食品が万能な栄養剤のように捉えられるのは、私としては違和感があります。栄養剤というより、デトックスを進める方だと思っています。

野田
なるほど、デトックスですね。


体内に不要なものがあって、そのゴミはたいてい大腸に集まっていきます。排出しない限りはずっとゴミが溜まった状態で、便秘だと必要な栄養吸収が悪くなるとされています。

野田
そうなると、腸活とは、大腸の善玉菌を元気にさせるということになりますか?


腸内細菌のエサになるものを摂り、腸の善玉菌を元気にして、体の中を綺麗にするということですよね。

野田
善玉菌が元気じゃないと、お掃除もいい加減になってしまうのでしょうね。


そうですね。だから、下痢をしやすくて「デトックスできている」と言う方がけっこういますが、下痢になるのは腸内環境が乱れている証拠。結局、体内ゴミは出ているかもしれないけれど、腸の力が弱っているから栄養吸収できていないんです。

野田
え、すごい面白い! どういうことですか?


腸を掃除する目的は、ゴミを出して腸から栄養吸収しやすくするためですよね。それなのに、その吸収ができないんです。だから、便秘も下痢も同じようなものです。

野田
なるほど! 腸活は、「ごみを出す状態を作る」と「出した後、栄養を吸収する」の2つがセットなんですね。


はい。腸から栄養吸収してこその健康です。オーガニックの野菜などいいものを食べても、吸収できていなかったら一緒です。

野田
どんなにいいものを食べていても、腸内環境が悪くて下痢をしていたら、ただ流れているだけで吸収できていないんですね。すごい!すごく勉強になります。


だから、よく噛んで食べるということは、栄養吸収しやすくなるので理にかなっています。お母さんが風邪をひいたときにすりおろしリンゴを作ってくれたり、やわらかいご飯を作ってくれると、弱った内臓でも吸収しやすくなりますね。

普段の腸内環境を整えたいなら、日本人の体質に合っているのはお味噌汁だと言われています。体をあたためるし、発酵食品のお味噌が入っていて、お野菜の食物繊維も取りやすい。だから、お味噌汁を毎日いただいていると、気づかずにデトックスになる活動をしていることになります。

野田
なるほど。発酵食品のいいところは、たくさんの腸内細菌にエサを届けて、不純なものを出し、栄養も吸収しやすくすることなんですね。

執筆:栃尾江美

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