体を温める「温活」と「発酵食品」を組み合わせて、美しくなる習慣を手に入れる
味噌ソムリエ 床 美幸×P.G.C.D.代表 野田 泰平[パート3]
発酵食品や腸活について伺ってきた、味噌ソムリエ 床 美幸さんとの対談。第3回目は、この季節から気になる「温活」について伺います。発酵食品とともに意識することで、良いことがたくさん。最後には、床さんのとっておきの美容法も聞いています。
(対談の前回まではこちら:パート1、パート2)
冷たいものを摂れば内臓に負担がかかるのは当たり前!?
野田泰平(以下、野田)
前回、腸活とは、体内のゴミを出して、さらにしっかりと栄養を吸収できる状態を目指すものだと伺いました。体にいいものを食べても、腸から栄養を吸収できなかったら意味がないんですね。便秘と下痢の方は、どちらも栄養が吸収できていなくて同じような状態だ、という事実も知りました。
今回は、これからの時期に気になる「温活」について伺いたいです。床さんは温活をどのように捉えていますか?
床美幸(以下、床)
当たり前すぎるかもしれませんが、私たちの体温は36度前後で推移しているので、それ以下の温度のものを食べると内蔵機能を酷使することになりますよね。
野田
そうですね。
床
もともと、食べ物を食べると消化のために内臓に働いてもらっているわけです。分解して最終的に排せつ物にまでするだけでも働いてもらっているのに、冷たいものばかり入ってきたら、温めるために負担がかかる。内臓に負担をかけたら良くないですよね。
温かいものを食べ、冷たいものを食べないのが基本だと思っています。
でも……暑いときにはアイスコーヒーやビールも飲みたいじゃないですか。だから、最終的に温かいものを飲む癖をつけています。私はビールをたくさん飲んだら、夜寝る前にお味噌汁や白湯を飲んで寝るようにしています。
朝起きたときも体が冷えているので、冷たい水ではなくぬるま湯にして飲んでいます。
野田
温活によって体を温めると、体のめぐりがよくなるというイメージです。冷えていると末端まで血液が廻らなくなるんじゃないかなと。
床
内蔵機能が元気だと、巡りはよくなるでしょうね。
温活としての発酵食品
野田
発酵食品の中では、お味噌汁が手軽だということでしたが、温かいので温活にもなりそうです。発酵したものが温かいと、どんな嬉しいことがあるのでしょうか。
床
身体のお掃除をしてくれる発酵食品を、温かい状態でいただくと、内臓は更に嬉しいだろうとは思います。
野田
冷たいと、その分内臓に負担をかけますからね。
床
体を冷やさないのが基本中の基本ですよね。冷たいものを飲みすぎると体がむくみますし……。
野田
むくむんですか?
床
私はお酒を飲むとき、一緒に水ではなく白湯をできるだけいただくようにしてしています。
野田
では、ホットウーロン茶などでもいいんですか?
床
はい。温かいものを飲むように意識するのは良いと思いますよ。
今の時期のお味噌汁は根菜類がおすすめ
野田
発酵食品を摂りやすいお味噌汁には、この時期どんな野菜を入れるといいのでしょうか?
床
旬のものを入れると良いですね。そうなると、根菜が旬なので、お芋やカボチャ、大根などの根菜類はいいでしょうね。白菜などの葉物も。また、きのこはお味噌汁とすごく相性がいいんです。きのこ汁は全国各地いろいろな土地にあり、食物繊維が豊富。うま味もあってよいと思います。
前回も言いましたが、腸活で大事なのは「発酵食品」「食物繊維」「オリゴ糖」などをバランスよく摂ること。食物繊維は発酵食品と一緒に取ると、お掃除がしやすくなるんです。
野田
単純にお味噌汁だけで飲むよりも、食物繊維を入れてあげたほうがいいですね。ちなみに、オリゴ糖はどうやって一緒に摂るのがいいのでしょうか?
床
野菜にけっこう含まれていますよ。玉ねぎにも多い。私の場合、お味噌汁にはたいてい玉ねぎを入れています。
野田
発酵食品である味噌を溶いたお味噌汁に、食物繊維の野菜と、オリゴ糖が摂れる野菜を入れれば、「発酵食品」「食物繊維」「オリゴ糖」が全て摂れるんですね。
床さんの「美しくなる習慣」とは
野田
最期に、床さん流の「美しくなる習慣」をお伺いしたいと思います。1回目でお話しいただいた「哲学」の部分で、通底するものがあるのではないかと思うのですが。
床
私は味噌を摂りすぎるくらいとっていますし、いつも何らかの発酵食品を食事に取り入れていますね。あと、もう2つ大切にしていることがあります。
野田
おお! ぜひ教えてください。
床
皆さんそうかもしれませんが、朝起きたら真っ先に歯みがきをします。口の中で寝ている間に繁殖した雑菌が、体に入らないように。よい菌を入れて、悪い菌を入れない、という菌のコントロールをしているのかもしれません。
もう一つは、お風呂に必ず浸かる。これは、温活の一環だと思っています。体を丸ごと温めるのは、圧倒的な温活パワーがありますよね。だから、私は血の巡りがいいのではないかと思っています。
加えて、これからの時期にお勧めのことがあります。
野田
気になります。
床
お風呂に酒粕を入れるんです。酒粕を目の細かいネットに入れて、入浴剤のようにして入れます。すごく体が温まるし、体中をパックしたみたいにすべすべになります。
野田
酒粕って、何が入っているのですか。
床
米麹やアルコール。
野田
皮膚からアルコールを入れているってことですか?
床
積極的に入れるわけではないですが、アルコールが入っているのでちょっとうっとりします。お酒が飲めない方やお子さまにはおすすめできませんが……。お子様が入った後、大人が入るときに入れるといいですね。これは、酒造の女将さんに対談で教えてもらったんです。
野田
「発酵食品を摂る」「菌コントロール」「お風呂に浸かる」のが、床さんが美しい秘訣なんですね。対談全体を通して、床さんには当たり前のことかもしれませんが、僕やお客様からすると知らないことがたくさんだったと思います。すごくいいお話をありがとうございました。
床
酒粕風呂にご興味があれば、ぜひ1回やってみてくださいね。
執筆:栃尾江美
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